離婚調停の申立て方法|申立法は?必要書類は?

離婚について当事者で話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所に「夫婦関係調整の申立て」をします。調停では調停委員が間に入って夫婦双方の意見の調整を行ないながら、円満な解決を目指して話し合いを行います。
調停の申立ては、原則として相手方の住所地を管轄する家庭裁判所ですることになっていますが、夫婦が合意で決めた家庭裁判所に申立てをすることもできます。
家庭裁判所で無料でもらうことができる申立書のほか、夫婦の戸籍謄本や1200円分の収入印紙などが必要となります。

離婚調停とは

調停とは、裁判所その他の公の機関が中に立って、当事者の紛争を円満に和解させることをいいます。夫婦の一方が離婚に応じなかったり、離婚条件で協議がまとまらないといった理由で協議離婚ができない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることで、離婚の話し合いを進めることができます。

離婚調停では、家庭裁判所の調停委員が夫婦双方の話を聞いたうえで、解決策を検討します。そして、最終的に話し合いがまとまりお互いが合意できれば、調停離婚が成立します。しかし、調停は仲裁でも強制でもないので、話し合いがまとまらまければ不成立となります。
離婚などの家庭間紛争は、法律的判断だけではなく、感情的な対立の解消が求められます。そこで、調停前置主義といって、調停→裁判の順に進めなければならないことになっています。
(※ただし、相手が3年以上生死不明の時には、調停で話し合うことは不可能なので、調停をしないで裁判を起こすことができます。)

離婚調停の申立て方法

離婚調停は、夫婦のどちらかが申立人となり、家庭裁判所に「夫婦関係等調整調停」の申立書を提出します。

夫婦関係等調整調停の申立は、相手の住所地にある家庭裁判所で行いますが、その家庭裁判所が遠くて別の家庭裁判所で調停を行いたい場合には、夫婦が合意で決めた家庭裁判所に申立てをすることもできます。
平成25年1月施行の家事法により、遠隔地の当事者は電話またはテレビ会議システムにより調停・審判の手続きをうけられることになりましたが、離婚の合意や成立の期日には、出頭する必要があります。

申立書の作成方法

申立書は、家庭裁判所で無料でもらうこともできますし、家庭裁判所のホームページからダウンロードすることもできます。
申立書には、申立人、相手方、未成年の子について必要事項を記入していきます。
申立書には住所も書かなければなりませんが、現住所を知られたくないなどの事情(DVの被害に遭う恐れがある場合など)があり、相手に現住所を知られたくない場合には、相手に知られてもかまわない住所地を記載することもできます。

申立書には、離婚に付随して決めなければならないことについて申し立てる欄がありますので、該当する項目を選択して作成します。法律関係の書類ということで、「作成するのが大変なのではないか」と心配する人もいますが、下記の記載例のサンプルに従えば、簡単に作成することができます。
離婚調停

申立ての趣旨と申立ての理由

申立書には申立ての趣旨と申立ての理由を記載する欄があります。
申立ての趣旨には「円満調整」と「夫婦関係解消」の欄がありますので、離婚を希望する場合には「夫婦関係解消」を○で囲みます。
申立ての理由を記載する欄には、同居・別居の時期や、申立ての動機を記載します。

離婚調停の必要書類

夫婦関係調整調停を申立てる際には、下記の書類を提出する必要があります。
申立ての時点では、戸籍謄本だけで十分ですが、住民票もいっしょに用意しておくと、家庭裁判所で事件処理をしやすくなるので、役所で一緒に準備しておくとよいでしょう。
そのほか、不動産などの財産がある場合には、登記簿謄本、預金があればその写しも提出します。また、暴力を受けてけがをしたのであれば、その際の診断書のコピーを証拠書類として提出できるよう準備をしておきましょう。

夫婦関係調整調停申立書及びその写し1通
夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
年金分割のための情報通知書
そのほかの必要書類

夫婦関係調整調停の費用

夫婦関係調整調停を申立てる際には、下記の費用が必要です。

収入印紙1200円分(子ども1人につき)
連絡用の郵便切手 800円程度(家庭裁判所によって異なります)

調停離婚はどのように行われる?

第1回目の調停は、申請から1カ月~1カ月半後に行われます。
離婚調停の申し立てが受理されると、申立人は1回目の調停期日の連絡が届きます。そして、相手方には原則として申立書の写しとそれに対応する答弁書の提出、調停期日の連絡が家庭裁判所から送付されます。

調停はどのように進められるか

離婚調停を担当する調停委員会は、家事裁判官または家事調停官1名、家事調停委員2名以上で構成され、調停委員が双方から何度も話を聞き、解決策を探ります。

家庭裁判所に到着して受付を済ませた後は、双方別々の控室で待機をします。時間になると呼びにくるので、最初は同時に調停室に入室し、双方立ち会いのもとで、調停委員から手続きや課題の確認、進行予定について説明があります。

この時、相手の暴力が脅しが心配な場合には、申立時にその旨を伝えておけば、調停中に顔を合わさずに済むよう、配慮をしてくれます。

双方への説明が済んだ後は、それぞれから聞き取りが行われます。
この聞き取りは、申立人の場合も相手方の場合もどちらも30分から43分程度です。必要がある場合には、再度呼ばれて、相違点や不明点について詳しく聞き取りが行われます。

2回目以降も同様に進行し、調停員はアドバイスや妥協案を提示しながら、双方の合意に向けて進めます。

一般的なケースでは、月1回ペースの調停で約4カ月~1年くらいで合意か決裂かの結論が出されます。

調停の取り下げ

調停期間中に申立人が取下書を提出することで、いつでも調停を取り下げることができます。調停員委員の話を聞いているうちに双方が合意できたり夫婦関係を修復できたりした時に取り下げるケースが多いようです。

ただし、調停を取り下げた時点で調停は終了しますが、これは「調停不成立」とは違いますので、離婚裁判に移行することはできません。また、離婚の取り下げを条件として離婚するケースもありますが、これは後々トラブルの原因となりますので注意しましょう。

調停の成立

調停が成立した場合には、調停調書が作成されます。調停調書に記載された調書条項は、双方が合意した具体的な調停内容がまとめられています。
この調停調書は、確定した判決と同等の効力がありますので、作成前にしっかり確認しましょう。調停調書が作成されえば、離婚は成立しますが、離婚届を提出する必要があります。離婚届の提出期日は、調停終了から10日以内となっていますので、申立人は忘れずに役所に届け出るようにしましょう。

調停の不成立

協議はまとまらず、調停が不成立となった場合には、離婚裁判の訴訟を起こすかしばらく時間を置くかのどちらかになります。
どうしても離婚したいならすぐに裁判を起こすのもよいですが、その場合にはいくつかの条件がありますし、弁護士費用も必要になります。
したがって、離婚不成立となった場合に次にどうするかについては、十分検討してから結論を出すようにしましょう。

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