離婚調停を有利に進めるポイント|服装は?有利になる書類は?

離婚調停に参加するときには、調停委員によい印象をもってもらうことが重要となりますので、どのように調停委員に好印象をあたえるか対策を考えておくことが必要です。

言葉遣いや服装などに注意するのはもちろんですが、
また、離婚調停で調停委員に冷静に自分の考えを伝えるためには、自分の主張を裏づける証拠なども集め、調停のシミュレーションを行っておくことが効果的な場合があります。
ここでは、離婚調停を有利に進めるために知っておくべきポイントや服装などの注意点、調停の準備のポイントについてご紹介します。

離婚調停では準備が大事

離婚調停は、調停委員が夫婦の意見を調整し、解決策などについてアドバイスをしてくれる話し合いの場です。
しかし夫婦の言い分が食い違っていている場合には、印象がよいほうが有利になることもあります。

離婚調停では、やみくもに自分の言いたいことを主張だけではなく、調停委員によい印象をもってもらうよう、努力することも大切なのです。

調停委員によい印象をもってもらうためには、冷静に自分の言い分を主張するのはもちろん、その主張を支える根拠を効果的に提示する必要があります。また、駆け引きや交渉などのテクニックが必要となる場面も多々あります。

ですから何の準備もせずにいきなり離婚調停に参加するのではなく、結婚までの経緯や離婚を考えるために至ったきっかけ、夫婦の状況、親権、養育費などについて自分の希望、質問事項を要領よく簡潔に説明できるようにメモを準備しておきましょう。
そして、相手が主張しそうなことを予想して、反論できるようにしっかり対策をとっておきましょう。

仕事や病気で行けない時は?

調停は、本人の出頭が原則です。
仕事や病気などで、どうしても調停の指定日に行くことができない場合には、担当書記官に電話でお相談して期日変更の申請をすれば、調停日を変更することもできます。

無断で欠席をすると、調停委員の心証を悪くすることになりますし、5万円以下の罰金を科せられることもありますので、注意しましょう。

調停の服装・持ち物

調停の服装
調停では、スーツ姿の人もいればTシャツにジーンズの人もいます。服装が調停の結果を左右することはないので、自分らしい服装であれば十分です。
ただし、派手なメイクやアクセサリー、カラーリングは控え、露出の多い服装も控えて清潔感のある身なりを心がけるようにしましょう。

高価なブランド物を身につけていると、浪費家なのではないかという印象をもたれる危険性がありますので、注意が必要です。
服装だけではなく、丁寧な言葉づかいや冷静な話し方をすることも大切です。
相手の悪口や愚痴を延々と話しても、調停委員にうんざりされてしまうだけで印象が悪くなってしまうので注意しましょう。
調停では、調停委員の印象をよくするために、下記の点に注意しましょう。

幼い子どこがいて預け先が確保できない場合には、調停に子どもを連れていくことも可能です。
家庭裁判所によっては、ベビーチェアやベビーベッド、ベビーカーの貸し出しをしているところもあります。

しかし、調停は2~3時間かかることも多く、その間子どもが調停中に静かにしていられない可能性もあります。そうなると調停で話し合うのがむずかしくなってしまうので、できれば両親や友人などに預ける方が無難でしょう。

好印象を持たれる服装、言葉遣い
調停に持っていく物の確認
遅刻・欠席はしない
自分の思いを正直に伝える
調停委員のアドバイスにも耳を傾ける
疑問点は質問し次回調停に備えてメモする
付き添い人を考える
子どもの預け先を考える

調停の持ち物
家事事件手続法の施行で、調停で提出しなければならない書類が増えました。提出を言い渡されている書類や持参する資料、ケガをした時の診断書などの証拠類は余裕をもって揃えておきましょう。調停では、結婚に至った経緯や離婚を考えるきっかけ、今後の希望などを自分で説明することになります。
離婚したい理由・夫婦の状況・親権についての希望・慰謝料・養育費・財産分与・年金分割などの自分の要望をメモにして持参するようにしましょう。当日落ち着いて話すことができるのでおすすめです。
また、調停の際には筆記用具を持参し、次回の調停に備えてメモしておくとよいでしょう。
また、当日迷ったりしないように調停室の案内や手続き説明書面なども忘れないようにしましょう。

調停の持ち物リスト
陳述書、主張をまとめたメモ
主張を裏づける証拠
筆記用具
スケジュール帳(次回調停期日を決めるために予定を把握しておく)
本人確認証
認め印
離婚調停申立書
離婚調停の呼び出し状

陳述書を提出することができる

離婚調停を起こすには、夫婦関係等調整調停申立書に必要書類を添付して、提出します。この申立書は、相手方にも送付されるので、裁判所と自分用の控えの3通を用意します。
このほか、申し立て内容を記載する事情説明書、未成年の子どもがいる場合には、子に関する事情説明書、進行に関する照会回答書、連絡先等の届出書などの添付が必要で、これらの書類は、すべて裁判所に用紙が用意されています。

調停の限られた時間内で、要領よく事情を説明する自信がない場合には、自分の言い分を陳述書にして申立書と一緒に提出することができます。陳述書には、結婚までの経緯や離婚に至った経緯、夫婦間に問題が起こるまでの経緯、問題の発生時点から離婚を決めるまでの経緯、現在の状況、離婚条件の要望、自分の希望などを簡潔に記載します。
陳述書を提出しておくと、調停が開始する前に調停委員が内容を目を通して理解をしてくれるので、話し合いがスムーズに進むというメリットがあります。

陳述書を作成する段階で、自分の考えや希望を整理することもできますし、調停委員としても当日記憶を辿りながらこれまでの経緯を説明されたり、延々と口頭で主張されるより、細かいことは書面で読む方が理解しやすく、ポイントを絞った話し合いができるようになります。
なお、陳述書は調停が始まってからでも渡すことができます。

陳述書作成のポイント
①起こった時系列別に整理する。
②箇条書きでもOK。
③事実と異なることは、書かない。
④相手への不満や恨みは、書かない。
⑤自分に不利になるような事柄には触れない。
⑥できれば、弁護士などの専門家に相談するとよい。

証拠を集めておいたほうがよい

離婚調停では、離婚問題の解決を調停委員や裁判官といった第三者に委ねることになります。
ですから、第三者に向けて説得力のある主張を行い、それを十分裏付けるための証拠を準備する必要があります。

相手方の不貞行為が離婚原因である場合には、浮気現場の写真や映像がもっとも有力な証拠となりますが、そのほかにも不貞行為があったことを証明できる証拠は多々あります。場合によっては調査会社に依頼する必要があるケースもあります。

いずれにせよ、自分の主張を裏づける証拠などは、できるかぎり集めておきましょう。
調停を有利に進めるための証拠は何なのか、説得力ある証拠が何なのか、そしてそれを準備するためにはどうすればよいのかについては、早めに弁護士に確認しておくとよいでしょう。

なお、調停委員には守秘義務があるので、調停の内容が外部に漏れる心配はありませんので、安心してください。

「価値観の相違」の証明

「性格の不一致」や「価値観の相違」が離婚原因の場合には、調停離婚で離婚がなかなか認められにくい傾向があるため、「修復しがたいほどに夫婦関係が破たんしていること」を証明する必要があります。日々の夫婦生活の様子がわかるような記録をできるかぎり準備しておきましょう。可能であれば会話を録音しておくこともおすすめです。

「モラハラ」の証明

モラハラが原因で離婚したい場合、調停では証拠が必ず必要となるわけではありません。しかし、調停委員の理解を得るためには証拠を見せる方が早いでしょうし、調停委員の理解を得られれば、積極的に離婚に向けて説得してくれることも期待できます。

財産分与のために用意しておきたいこと

財産分与では、夫婦(特に相手方)の財産確認が重要です。
調停になる前にできれば離婚協議をする前から早めに準備をしておきましょう。

・収入……給与明細書、源泉徴収票
・預貯金……通帳のコピー
・有価証券……債券などのコピー
・生命保険……保険証券のコピー
・不動産……登記簿謄本、権利証などのコピー
・自動車……売買契約書、車検証などのコピー

年金分割について話し合う時

年金分割制度が施行されたことで、離婚しても夫の年金の半分がもらえると思われているようですが、分割の対象となるのは、夫が加入している厚生年金または共済年金にあたる部分のみで、分割対象期間は婚姻中のう分のみです。さらに、その期間は2段階に分かれていて分割割合が異なります。
年金分割制度については、将来手にする年金の受給額にも関係するので、弁護士などに相談してきちんと理解しておくようにしましょう。

なお、調停で年金分割について話し合うためには、日本年金機構が発行する「年金分割のための情報通知書」が必要となるので、年金事務所で発行してもらうようにしましょう。

別居中に請求できる婚姻費用

別居中や離婚調停中の生活費は相手に婚姻費用として請求することができます。婚姻費用の算定は、夫婦の収入や資産に基づいてなされるので、相手方の源泉徴収票や給与明細書、収入証明書、通帳などのコピーを準備しておきましょう。
収入証明書は市区町村役場で発行してもらうことができます。

遅刻・欠席はしない

1回の調停は2~3時間かかります。調停委員によい印象をもってもらうためにも遅刻や欠席はしないようにしてください。

自分の思いを正直に伝える

調停では、自分の言いたいことを自由に発言してもよいことになっています。
しかし、だからといって怒りや恨みばかりを主張したり、被害者意識ばかりを押しつけても、調停委員の印象は悪くなるばかりで解決は困難です。
ですから、自分の言いたいことを正直に正確に伝えるためにも自分の主張を簡潔にまとめたメモを用意しておくとよいでしょう。
「離婚調停は勝ち負けを決める場所ではなく、互いの人生にとってよい解決を目指す場である」という冷静な視点も時として必要になるのではないでしょうか。

調停委員のアドバイスにも耳を傾ける

用意してきたメモを読み上げるばなりで調停委員の質問とかけ離れた話を続けたり、調停委員が言い分を聞いてくれないからと言って、イライラした態度をとり調停委員の話を聞かなくなる人もいますが、自分の話ばかりをするのではなく、調停委員の意見にも耳を傾ける姿勢を忘れないようにしましょう。
結論を急いだり、非協力的な態度をとることもマイナスになります。
たとえ相手が嘘を言ったり、作り話をしていることがわかっても、感情的にならずに冷静に自分の気持ちを話すようにしましょう。

疑問点は質問し次回調停に備えてメモする

調停の際には、次の調停に備えてメモをとるようにしましょう。ただし、メモばかりしている様子が調停委員に不快な印象を与えてしまうこともあります。適度に顔を上げて、真摯に相づちをうつなどの配慮も必要でしょう。

付き添い人を考える

調停離婚は本人が出頭することが原則となっていて、弁護士が同席することができます。両親や親せき、親しい友人の付き添いを家庭裁判所が認めてくれることはありますが、弁護士以外が調停の場に同席することは、原則としてできないことになっています。

弁護士に依頼する

「弁護士に依頼するのは、裁判になってから」と考える人もいますが、裁判に入ってから必要な証拠を準備するのは非常に困難です。
とくに離婚条件について激しく対立している場合などは、弁護士に依頼せずに調停や裁判を進めると、依頼した場合と比較して圧倒的に不利となってしまうケースがほとんどです。

とくに、相手が弁護士を依頼している場合や、夫婦に巨額の財産がある場合、置いてきた子どもを引き取りたいが状況が不利な場合などは、弁護士に依頼すれば、裁判になるのを見越したうえで、裁判の際に有力な証拠のアドバイスをもらうことができますし、事実関係を整理し効果的に主張してもらうことができます。
弁護士費用が用意できない場合には、法テラスで弁護士費用を立て替える制度もあるので、利用を検討してみましょう。

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