離婚調停の陳述書|書き方・注意点(サンプル付き)

離婚調停を申立てる際には、申立書といっしょに陳述書にして提出することができます。陳述書とは、自分の言い分や希望などを記載した書面のことで、離婚調停を行ううえで、必ず必要となる書類というわけではありませんが、調停委員に事前に内容を理解してもらえるので、調停がスムーズに開始するというメリットがあります。
陳述書は書式などに決まりがあるわけではありませんが、結婚までの経緯や離婚するきっかけになった事柄などを、調停委員に分かりやすく時系列に沿ってまとめる必要があるので、早めに弁護士に相談するとよいでしょう。

離婚調停の陳述書とは

離婚調停では、申立をする際にいっしょに自分の言い分を陳述書にして提出することができます。
離婚調停における陳述書とは、結婚までの経緯や夫婦間の問題、現在の状況や離婚条件の要望を分かりやすくまとめたものです。
調停の場では、当事者は書面ではなく口頭で自分の言いたいことを言えますが、書面で言いたいことや結婚が破綻するまでの経緯を整理する方が、調停委員に理解してもらいやすいというメリットがあります。

陳述書を作成すると調停がスムーズに進む

陳述書は、離婚調停の際に絶対必要というわけではありませんが、離婚調停で陳述書を提出すると、調停委員が事前に内容を理解した状態で調停がスタートすることになりますので、話し合いがスムーズに開始しますし、限られた調停の時間を有効に使うことができるようになります。

事情説明書に書ききれないことを書ける

離婚調停の申し立てには、以下の書類が必要です。

①申立書 3通
②事情説明書
③事情説明書
④連絡先等の提出
⑤進行に関する照会回答書
⑥夫婦の戸籍謄本
⑦収入印紙1,200円分、連絡用の郵便切手(金額は、家庭裁判所で確認)
⑧年金分割のための情報通知書、離婚原因の証拠(診断書など)、不動産の登記簿謄本
⑨相手に知られたくない書類につける非表示の希望に関する申出

▶ 家庭裁判所「夫婦関係調整調停(離婚)」

上記の必要書類のうち、②の事情説明書には、離婚したいと思う原因や経緯を記載しますが、事情説明書には書ききれない事情があるでしょう。その場合には、陳述書を作成することで、その事情や自分の思いを調停委員に伝えることができます。
事情説明書の書き方については、以下の記事を参考にしてください。
▶ 事情説明書(離婚調停)の書き方(記載事例付き)

緊張しがちな人に特に効果的

調停はあくまでに当事者間の話し合いの場ですので、緊張する必要も恐れる必要はありません。しかし、そうは言っても調停という特殊な場所で緊張してしまうのは、無理のないことでしょう。
普段から緊張しがちであったり、自分の考えや希望を上手に伝える自信がない人はとくに陳述書に沿って説明することができるので、特に効果があります。

陳述書で自分の考えがまとまる

陳述書には、これまでの経緯や、自分が望む離婚条件などを記載します。
いきなり離婚調停に臨むより、事前に陳述書を作成すると、自分の考えがまとまるというメリットもあります。

陳述書の書き方

陳述書の書き方に、きまりはありません。
陳述書を提出する目的は、「どのようなことがあって」「自分がどうしたいのか」を、裁判官や調停委員に理解してもらうことです。

陳述書には、主観的な印象や意見ではなく、客観的な事実を書くように注意します。陳述書には自分に不利になることは書く必要はありませんが、だからといって相手への悪口や愚痴を書きつらねるのは調停委員にマイナスのイメージを与えてしまうので注意しましょう。

離婚調停の陳述書を書く時の注意点

したがって、結婚までの経緯や離婚を考えるきっかけとなった事柄、当事者間の離婚協議の状況、自分の考えや希望などを時系列にそって、わかりやすく簡潔に書いていくのが基本です。

離婚調停の陳述書を書く時の注意点
①これまでのできごとを、時系列に整理して書く
②内容ごとに見出しをつけると分かりやすいでもよい
③事実を簡潔にまとめる
④簡潔にまとめる自信がない場合は、箇条書き
⑤相手への不満や恨み、グチは書かない
⑥自分に不利になることには、触れない
⑦手書きの場合は、ていねいに大きめの文字で書き、誤字脱字に注意する
⑧パソコンを使う時には、変換ミスなどに注意する
⑨長文を書かない
⑩書き終わったら読み返し、控えのコピーをとっておく

陳述書の書き方サンプル

書面の表題は「陳述書」と記載し、陳述書の作成年月日を記載します。

宛名は申立てを行う、裁判所の担当部署を書きます。

あとは、離婚を考えるきっかけになったことから、これまでのいきさつを、できるだけわかりやすく客観的に書くとよいでしょう。

相手への不満を書く場合にも、罵詈雑言を書きつらねることは避けて「令和○年○月○日、○○と言われた」「令和○年○月○日、○○は家を出て行った」など、冷静に客観的に記載するようにします。

陳述書に記載する内容
・申立人の氏名・性別・年齢・現住所
・申立人の職業、勤務先、雇用形態・年収

・相手方の氏名・性別・年齢・現住所
・相手方の職業、勤務先、雇用形態・年収

・夫婦の資産状態

・子供の有無 名前、年齢、性別、同居の有無等

・結婚に至るまでの経緯
・離婚を決意させたきっかけや事件(証拠の有無にも触れる)
・その時の申立人の対応や相手の対応
・離婚調停申立前の離婚協議の状況(話し合いはどう進んだか)
・離婚条件の要望(最終的に自分がどうしたいか)

陳述書サンプル
以下は、陳述書のサンプルです。要点だけ抑えた大変シンプルな陳述書です。
サンプルを参考にして、自分の気持ちを冷静に整理するためにも、ぜひチャレンジしてください。

まとめ

以上、離婚調停で提出するとよい陳述書についてご紹介しました。
陳述書は、離婚調停の前に調停委員に調停で話し合いたい内容や、これまでの経緯を伝えることができ、調停をスムーズに進めるために効果的です。

陳述書は、内容ごとに見出しを付け、分かりやすく簡潔にまとめることが大切です。事実と異なることは絶対にNG。また相手への不満や恨みを書くことも控えます。相手が陳述書を閲覧できることも考慮して、事実を簡潔にまとめるようにしましょう。

なお、調停委員に分かりやすく、また調停を進めるうえで効果的な陳述書を作成するためには、弁護士に相談するのもおすすめです。

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